約 211,506 件
https://w.atwiki.jp/tohokusf/pages/99.html
創作活動 ここ数年以内の創作活動について記載しています。 SF研創作本 年一回程度の発行を目指す創作冊子 2008年度「Gradient」第1号 (2008年2月発行) 2009...?? 2010...?? 2011年度「Convergence」上/下 「Gradient」第1号は09年学祭のフリーマーケットで頒布しました。 2017年度「九龍」第1号(2017年11月発行) 「九龍」第1号は17年学祭のフリーマーケットで頒布しました。 2018年度「九龍」第2号(2018年12月発行) 「九龍」第2号は18年のコミックマーケット95で頒布しました。 現在通信販売も実施中。数には限りがあるのでお求めはお早めに。 2019年度「九龍」第3号(2019年12月発行予定) 2022年度「氷礫」Web版 Vol.01(2022年7月公開)、Vol.02(2022年10月発行) 「氷礫」Web版 Vol.01はnoteにて無料公開。(https //note.com/tohoku_sfmystery/n/nfbe0a3e97c05) 「氷礫」Vol.02は22年の学祭で頒布。 『仙台つーしん』さんにて、東北大SF・推理研機関誌『九龍』第2号を紹介していただきました https //sendai-tushin.com/2019/11/30/post-77936/ その他 部員個人の活動に関して全てつかんでいる訳ではないのであしからず。 卜部理玲(YouTube) https //www.youtube.com/channel/UCcdgzmLKfrGYv-amSSswX3g?view_as=subscriber 何か情報/要望ございましたらどうぞ できれば大先輩方の発行物もまとめたい…(他力本願)
https://w.atwiki.jp/jsfc/pages/33.html
Emotive Moment 概要 大会戦績 IRC-CH #SF_EM Member コードネーム 武器 備考 gor0 AR ClanMaster 潤太郎 SR - Alkaid MR - Quas4rr゚。゚。゚。 AR - PerSeus AR - - - - Mussyu SR - 侍~SWORD~ AR - やる夫くん AR - peterpan AR - 6XAVI AR - Milton AR - AzeL AR - キーチ^0^ AR - DaRuT0 AR -
https://w.atwiki.jp/zgok0079/pages/251.html
火星夜想曲 363 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/12/05 17 33 イアン・マクドナルド『火星夜想曲』 ジャンプ編集部にメスを入れられたかのような転調ぶり。 まあ、それはそれでいいけど、前半みたいな方が個人的には好きだ。 ラストで最初のテイストが戻ってくるので救われた感じ。8点 192 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/12/24(日) 00 34 06 イアン・マクドナルド『火星夜想曲』 一つの町を舞台にした群像劇。……正直評価しにくい作品である。 町の生い立ちから滅びるまでを描いた作品。町民はどことなくおかしな人々ばかり。 町から出てゆく人々、町に残り続ける人々、各人各様の主張を持ちつつ破局に向かって進んでゆくのだが、 正直、どの一人をとっても描写が浅すぎるのである。 極めてステレオタイプなキャラクターが集まり、葛藤せず、悩まず、淡々と自分の主義主張に従って 行動していくのみのメインストーリーは極めて味気なく、つまらなく感じた。 同様の理由により、キャラクターに対して感情移入もできなかった。 これだけだとどうしようもないシロモノであり、何で最後まで読んだんだ?という感じだが、そこはそれ。 ちゃんとこの小説にも魅力的な部分がある。 途中に挿入される、各キャラクターごとのメインの話にはあまり関連してこない小話。 これが実に不思議な魅力に溢れているのである。 火星一のスヌーカー・プレイヤーがチャンピオンを目指して戦い抜く話。 ギターで雨を呼ぶ話。 秘密の庭の探検の話。 海と陸と空のプレゼントの話。 ギャングと殺し屋の決闘、機械の神候補同士の激突……などなど。 ファンタジー風味の魅力に溢れたこれらのエピソードは非常に面白く読む事ができた。 メインストーリーから外れれば外れるほど面白かったのはご愛嬌といった所だが。 最後に。 ブラッドベリ「火星年代記」その他、火星に関するSF諸作品へのオマージュが随所に溢れていたらしい。 言われてみればその通りなのだが、個人的には全然気づかなかった。 SF読みとしてまだまだだという事か。 6点。 黎明の王、白昼の女王 590 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 04/05/08 01 11 イアン・マクドナルド『黎明の王、白昼の女王』 第1部-よくできたケルト妖精譚。古めかしい日記体や書簡体で雰囲気盛り上げ 第2部-第1部から続く因縁話。「神話線」をたどる老浮浪者コンビがイイ!! 第3部-サービスカット 第4部-さらに続くよ因縁は。内容はキルビル+ベルセルク 時代も、主人公も、文体も構成も各部ごとに違っていて、しかも それぞれの完成度が高く綿密に練り上げられています。堪能しました。 第4部、主人公の過去とそれへの決着のつけ方がありがちといえばありがちですが、 その辺があまり気にならないほどの説得力があります。異形の者共の描写も真に 迫っています(映像化するととたんにチープになりそうですけど)。 また、第4部の文章はかなりユーモラスというか、笑えます。ファンタジーや「国家的 テーマパーク」への自己言及的テキストもあったりして、インチキ日本趣味は 確信犯ケテーイですね。中野氏の解説にもあったけれど、いわゆるファンタジー好きの 人より、SF好きの人に向いているような。 ただ、どうせ八方丸く納まるハピーエンドにするんだったら、アントロバス氏の猫たんた ちも今までどおりあそこでぬくぬく暮らしてますよ、くらいの描写がほしかったよ、ママン、 つーことでここで1点減点してやる。 よって9点 59 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/10/31(火) 22 10 19 「白昼の王 黎明の女王」イアン・マクドナルド、ハヤカワ文庫FT 作者はファンタジーの定石に唾吐いて挑発したつもりかもしれないけど、結局新たな魅力を提示できず、 結果出来あがったのは貧弱な幻視力をオタクっぽい小ネタで埋め合わせたような、弱々しいブロックバ スター小説でした……印象。 第三章で出てくる日本刀とケンジュツでケルトの妖精と戦う女も、書かれたのが80年代ならいざ知らず、 95年の時点ではすでに「アリガチ」で「見飽きた」設定でしかない気がする。 「図書室のドラゴン」くらい徹底的にやってくれれば良かったのに。 あと、三部構成なのに、2部と3部がほぼ同じ内容の繰り返しというか、どっちか無くても殆ど成立するの が無駄だと思った。
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/2186.html
SF・バトル作品 ポケガイバトルロイヤル 魔物との遭遇 作者「氷河期ですね◆Cirno/ycmQ」 バトロワ参加者一覧 この作品を読む 指定したページに飛ぶ 感想などコメントをお書き下さい 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/tohokusf/pages/234.html
2007.11.9 SF研読書会 『Self-Reference ENGINE』 (円城塔) by銀月 1 著者&作品について 著者について:円城塔 1972年生まれ。北海道札幌市出身。東北大学理学部物理学科卒。東京大学院総合文化研究科博士課程修了。ウェブ・エンジニア(有限会社シングラム)。云わずと知れた、東北大学SF研究会のOBである。 『Self-Reference ENGINE』が第7回小松左京賞(2006年)の最終選考に残るが受賞ならず。翌2007年「パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語」で第50回群像新人文学賞第二次予選通過。4月、短編『オブ・ザ・ベースボール』で第104回文學界新人賞を受賞。 ペンネームは金子邦彦『カオスの紡ぐ夢の中で (小学館文庫)』収録の短編「小説・進物史観―進化する物語群の歴史を観て」に登場する自動物語システムが名乗る筆名のひとつ円城塔李久に由来する。 主な著作 つぎの著者につづく 文学界 2007年 11月号 [雑誌]掲載 Your Heads Only S-Fマガジン 2007年 11月号 [雑誌]掲載 Boy’s Surface? S-Fマガジン 2007年 09月号 [雑誌]掲載 オブ・ザ・ベースボール 文学界 2007年 06月号 [雑誌]掲載 Self-Reference ENGINE ISBN 9784152088215 (2007年5月25日初版発行) 参考 はてなキーワード Wikipedia 2 各話紹介 プロローグ Writing 著者から見た場合のみプロローグ。実際SREという小説の中では『まえがき』に相当する部分。 『僕たちは溺れているか、溺れかけているか、既に溺れてしまっているか、まだ溺れていないかのどれかの状態にある。』 この文章が一番SRE全体を象徴している文章ではないだろうか。つまり、認識する意識と時点の問題。 それを婉曲に表現したのがこの文章で、全体に通じる発想の根幹。 それと、いまだに著者の中では女の子は時を駆けるものらしい。最近またはやったしね。 第一部:Nearside こちらがわ。なんとなく人間視点での短編を集めたもの、というイメージが沸くが、実際にはそういう 意味ではないらしい。 01 Bullet SREという小説の中では、プロローグ。 ジェイムスとリタ、そして僕の物語。イベントの発生した瞬間の出来事の一つを描く。タイムパラドクスに際して発生する矛盾について、当事者と第三者のそれぞれの視点から見た物語。当然、登場人物と読者の関係に対比するわけで、あくまで『僕』は蚊帳の外に過ぎない。 ここから展開する話の群れは18Return において収束する。 02 Box 世界に見立てた箱の話。箱がパズルであることは、宇宙が終わるまでかかるパズルとの相似であると同時に、どこぞのアホが本来解けないはずのパズルを解いてしまったがゆえに『イベント』が起こってしまった、という話を意味している。だからこそ、開けてしまった箱は閉じなければいけない、という話はそのままSREのラストで『イベント』が修復されることを暗示している・・・、はずなんだけどなぁ。 03 A to Z Theory 二項定理が指し示す真理のお話。ある日、26人の科学者が同時に世界の真理を表しうる理論を思いついた。が、3週間後には真理のほうが変わってしまいましたとさ。 SFとミステリの本質に迫ることが主題(嘘)。ミステリは馬鹿馬鹿しくもどこか面白いが、SFはただのキ○ガイ扱い。著者による自虐ネタ。 シンクロニシティやらメタやら42やら、SFネタを多くつぎ込んでいるが、言っているのは科学理論から検証した場合による『イベント』後の世界観。その世界では、真理は常に発見され、また否定される。 04 Ground 256 にょきにょき生える世界の話。一般人から見た場合の『イベント』後の世界と、『イベント』そのものに対する認識。科学理論は変わっていくが、日常生活は変わらない。今日も再びトメさんを救出する。 他の話との兼ね合いも考えると、実際には『イベント』で無限に発生した世界同士が争い、負けたほうが勝ったほうの世界に重ねあわされている、という話ではないかと。ほんとうにナノマシンで世界を何個も生み出すには質量保存の法則が邪魔。まぁ、そんな理論は既に否定されました、といわれたらそれまでなのだが。 悪の巨大知性体による世界征服宣言が『お前たちの消費税を二十パーセントに引き上げようと思うがどうか』という地味に強力なものだったことは、世界征服宣言集に加えておくべきかと。 ちなみに、Ground 256という数字に意味があるのかは不明。 05 Event そよ風になった機械の話。第一部では珍しく、巨大知性体視点。 扱っている内容はメタ。人に造られた存在でありながら自然現象そのものと一体化し、人からは神にも見えるような存在になった巨大知性たちは、自分が存在する世界を書き換えるほどの能力を持つに至ったが、それは同時に他の巨大知性体が自分を書き換えることが可能だ、ということも意味している。世界という物語の登場人物でありながら、同時に作者でもある。そんな矛盾を多くの巨大知性が同じ世界に対して持ってしまったために世界が混乱したのが『イベント』である、という考え方はありらしい。 最後に、巨大知性を超える存在について軽く匂わせ、第二部への伏線としている。 06 Tome 鯰文書を盗み続ける、律儀な怪盗のお話。えらく気の長い自演劇。 主題としては、自己消失。無限の世界とゼロになるトメさん、という対比だと思うが、別に自分の首を剣でおとす話ではないらしい。存在しているのに自分はもう居ないのだ、という在り方の話は 16Disappear に続くことになる。 07 Traveling 男の浪漫、戦闘機を駆って自分探しに出かける話。撃って死なない俺は過去の俺だ、撃って死ぬ俺は未来の俺だ。とりあえず、全部殺せばハッピーエンドだ、という微妙な内容。 実際には平行宇宙論の話、・・・にみせかけて自分たちは人間に造られたという気に食わない過去を消去すべく、人間に自分殺しを強制させる巨大知性の話、ではないと思う。巨大知性に言わせれば、巨大知性体同士の争いの複雑さと進化の風景は似たような構造を持つらしい。個人的には進化を表すのに二百億次元もの要素が絡んでいるのかは怪しいものだと思うが、どちらも同じ世界の出来事なのでそんなこともありえるのかもしれない。 あと、『攻撃の目標である宇宙規模のワールドプロセッサには、自分にはボールは当たりませんでしたと宣言してごり押しするという、聞き分けのない小学生のような機能が搭載されている』という表現はかなりツボだった。 08 Freud 庭先に転がる仕込み杖を抜いた老婆の死体。その謎を解くべく集まる親戚一堂。そして、家の床下から新たに見つかる20の死体。しかもその死体は何故か全てフロイトのもの。何故どいつもこいつもフロイトの顔を知っているのか。何故こいつらにはクローンという発想がないのか。それ以前に何故警察を呼ばないのか。謎が謎を呼ぶ展開の中で、父の決意が『僕』に事件を収束へ向かわせる。犯人はこのな(ry つまるところ、『イベント』を心理学方面から考えてみました、という話。フロイトについてはまったく詳しくないので物語の解釈は他者に譲ることにする。 09 Daemon ラプラス選手が長い間独走状態であったが、ついに巨大知性体選手たちが彼に追いつくべくペースを上げた。これまで後続を引くために敢えてゆっくり走っていたラプラス選手も、負けてやるつもりはないとばかりにペースを上げる。だが、困ったことに実は正しいコースを知っていたのがラプラス選手のみであったという有り得ない事態が発覚する。こうして、後続の選手たちは皆ばらばらな方向に走り出している、というのが今の宇宙の現状らしい。だからこそ、人間は巨大知性体に問いかける。なんでマラソンの途中に殴り合いをやる必要があるんだ、と。競技が違うじゃないかという人の問いかけに対する巨大知性体の答えは簡単だ。いわく、私にも分からない。そんな話。 ラプラスの悪魔と巨大知性体の比較。巨大知性体と人間の比較。神の如く振舞える巨大知性体でさえ、さらに一つ上の階梯にすむ存在にとっては人間と同じ程度の存在でしかない、という話。結局のところ、巨大知性体でさえ『イベント』についてはよくわからない、というのが結論らしい。 第二部 Farside むこうがわ。たぶん、巨大知性体よりもさらに向こう側に存在する奴等についての話、ということ。こちらの巨大知性体はとても仲がいい。というか、戦争をしている気配が無いのは・・・。 10 Contact 宇宙のご隠居、アルファ・ケンタウリ星人とのファースト・コンタクト。ただし、知性階梯に差がありすぎるため一方向限定。初めての相手はソラリスよりもさらに理解不能だった、というお話。 この話あたりから、巨大知性体がえらく人間染みてくる。人間くさくなったというのに、相手からは知性体扱いされないというこの矛盾。これでは八つ当たりも仕方ないが、下っ端はどこも大変だなぁ つまり彼らは道路を作るからどいてくれ、でもそれも無理そうだから死んでくれ、といわれた可哀そうなニンゲンの役割を仰せつかったのだった。うむ、ご苦労。 11 Bomb ある宇宙には巨大知性体でも驚くほどの石頭の人間が存在する。その頭の固さに感心した巨大知性体は彼を標本よろしく収集していたのだが、その石頭を見かけたジェイムス君が「そんなに固い頭なら、それで他の巨大知性体の野郎を殴ってやればケッコウ面白くね?」と、迂闊な発言をしてしまったために、世にも珍しい人間爆弾が造られることになった、というお話。 かの有名な、一つ目人を捕まえに行く奴隷商人のお話、そのSF版。この話の秀逸なところは、医者が言っていることは一部の隙もなく正しい、という点。本当に、私たち読者の常識に照らし合わせれば、なるほど彼は医者であると思わず納得しそうなほど完璧。それなのに、この話の中においては現実を認識しない唯の石頭にしか見えず、その言動が滑稽に見えてしまう。こんなありきたりなネタを、これだけ巧く書ける点だけでも、この作者はもっと評価されるべき。 12 Japanese いや、まぁ日本語は難しい、という話。使う人が居なくなり、文献だけから日本語を理解しようとするのならば、神の如き閃きがなければ巨大知性体でも無理でしたとさ。 とくにコメントすることが無い作品なのだが、たまには自分たちの身の回りのものも振り返ってみませんか、何かおかしな物があるかもしれませんよ、と。このネタ、日本語に対する考察を全部一人でやったのなら畏怖をもって崇拝するが、実際にはなにか参考にしたんだろうなぁ。それでもすごい作品ではあるけど・・・。 13 Yedo 時代は江戸末期。黒船の来航に驚いた幕府の老中の一人は力で適わないのならば『お笑い』を持って対抗すべきだとトチ狂ったことを叫び、それを聞いた他の老中がそれくらいならいっそ愛想笑いで下手に出るべきでないかと主張。こうして、どうしようもない論議を喧々諤々と行った結果、なぜかどちらも同時にやってみようというイカレタ結論に達してしまい、そのしわ寄せは下っ端の十手持ち、八丁堀に丸投げされるという形で落ち着いた。そんな八丁堀の不幸な話。 個人的には一番好み。全体に漂う馬鹿馬鹿しさが堪らない。どう考えても八丁堀以外は思考ルーチンに重大な欠陥を抱えているとしか思えない。そんな中でとりあえず頑張っている八丁堀がいい感じ。 話のテーマは何だろう? 一般人から見れば、天才と馬鹿は紙一重、というやつだろうか・・・。 14 Sacra Sacrumの複数形。仙骨。 人間の免疫系について調べていた巨大知性体が神秘的な自己消失の過程をたどった、という話。 これは不死についての話ではないだろうか。巨大知性体によって人は不死を得ることができたが、それでも人は死への因子を内包しており、それは巨大知性体にでさえ感染するほど強力なものである、という話なのかと思うのだが、宗教かぶれの巨大知性体が魂の四則演算について考えていたり、体の各部が独立性を主張する病など、いまいち話の流れが読めなかった。皆さんの意見を聞いてみたいものである。 15 Infinity 放浪癖のあった変わり者の祖父と、その孫である変わり者の娘、リタのお話。一週間に一度しかあえない祖父との時間を有意義に使うため、祖父からの問題を毎週一問ずつ解いていくリタ。今回の問題は、「この平面宇宙に、お前と限りなく似た女の子がそんざいするかどうか」であった。 この宇宙は平面であることが発覚した。自分はこれを聞いて、2次元なのかと驚いたのだが、別にそういうわけではないらしい。それはともかく、主題はそのまま無限。まぁ、半径30光年の平面に人間を詰め込んだら、それは無限といってもいいくらいの数ではあるのだろう。平面に換算した場合、半径1光秒もない私たちの世界とは考えられないほどの開きがある。ちなみに、話の流れ的に平行宇宙については考えてはいけない様子。今回の主題は、あくまで無限。 16 Disappear 少女曰く「お前はもう死んでいる・・・」 巨大知性体、答えて曰く「わたしはもう死んでいる・・・」 そんなお話。 頭がよすぎたために悪魔の証明を成し遂げてしまった巨大知性体たちの話。自己は消失したはずなのに、自己から派生する現象が存在し続けるというそのあり方がトメさんに近いのではないかと。 最後の4行の文句が心の琴線に触れて仕方の無い今日この頃。 17 Echo 巨大知性体より頭のよかった女性の話。彼女は、頭がよすぎたため自分の部屋どころか箱の中に引きこもってしまった変わり者でしたとさ。 その知性ゆえに自らの消失を予期した彼女は、人間との関わりを断つことによって存続を図っていましたが、長く箱にこもってる間に人間が恋しくなりましたさ。だって、それって死んでるのと大差ないよね? ちなみに、エコーという名前からブギーポップを思い出したのはここだけの秘密。 18 Return 年老いたジェイムスが若いジェイムスをぶん殴りに故郷へ帰ってくる話。この爺さん曰く、世界がこんなにも駄目になったのはすべてジェイムスとリタのせいであるらしい。そんな訳で、『僕』ことリチャードはジェイムスを連れてリタを追いかけるたびに出るのであった。 ちなみに、リチャード・ロウとは身元不明の被疑者や死体を指し、匿名希望的な意味合いがある名前だったりする。つまり、なんかいろいろと知っているらしいリチャード君のことは、読者、または著者の代弁者と考えてよいかと。 物語が進み、いろいろと後悔したジェイムス君が何故か失われた恋心を思い出し、若いころの自分に渇を入れに戻ってくる、という話。テーマとしては………き、帰納法? まぁ、全体のまとめにして始まり、といったところかな。ところで、この爺さんは「箱を開けろ」といっているんだが、箱って『イベント』で開いたから、これから閉めに行くんじゃないのか、というのがこの話にたいする疑問のすべてだったり。 エピローグ Self-Reference ENGINE ある意味、後書き。 別に巨大知性体が自己の消失を証明したのは、鬱病だったから、という理由ではなかったらしい。まぁ、そんなことはどうでもよく、ジェイムスとリタのこれからの話もハッピーエンドになるらしいこともどうでよく、私は唯ただ巨大知性体郡の期待を一身に背負って出発する巨大亭八丁堀の勇士が聞きたくて仕方ないのだった。 3 書評 われ等のOBであることによる贔屓目を考慮に入れても、SREは間違いなく傑作。各所でも絶賛、とまでは言えないもののかなりの好評を博しているのは確かである。 さて、それらの他所の書評を読むと、いまいちわからなかったが面白かった、という感想が多数目に付く。部会にでてきた人たちの中にもそう感じた人がいると思うのだが、私の感じではおそらくその感想が一番正しい。著者が理学部物理学科を卒業しているものだからハードSFに違いないと構えてしまう人が多いかもしれないが、実際はかなり読みやすい作品だ。この作品の主眼は、難解な科学という概念を突拍子もないアイデアを用いてユーモラスに表現することであって、別に小難しい理論をこねくり回したいわけではないのだろう。その証拠に、作中で科学的な、もしくは理解しづらいなんらかの理論を述べたとき、その多くには後ろに例え話が挙げられている。そして、この例え話にこそ思わず笑ってしまうような表現が用いられている。理解が届かない難解な話を、誰もが笑ってしまうようなお話に落としてしまうこの手腕こそ、円城塔の人気の秘密であり、面白さの本質ではないだろうか。つまり何が言いたいかというと、細かいことは気にせず楽しんで読みなさい、と。 部会メモ 拡大表示 2019.03.24 Yahoo!ジオシティーズより移行 http //www.geocities.jp/tohoku_sf/dokushokai/SRE.html なお、内容は執筆当時を反映し古い情報・元執筆者の偏見に基づいていることがあります by ちゃあしう
https://w.atwiki.jp/tohokusf/pages/199.html
10/15 読書会レジュメ 「ハイペリオン」 ダン・シモンズ <著者略歴> ハードカバー版の裏見返しを参照。 <あらすじ> 第一章:司祭 日記。植民地へ赴いてそこで神秘体験。 第二章:兵士 アクション。まんまハリウッド化できそうです。この世界の政治についての解説でもある。 第三章:詩人 モノローグ。現在からハイペ時代までの歴史。「小説」に対する作者の意見? 第四章:学者 「泣き」SF。ハイペリオンの遺跡群とシュライク教団についての解説。 第五章:探偵 副題がチャンドラーであることからも分かる通り、ハードボイルド。AIの解説。 第六章:領事 回想。抗し難い力に引き裂かれる恋人達。老いても幻視するのは16歳って犯罪ですがな。 何故、巡礼が出発したのかを解説。(肝腎な所はぼかしてますが) <各種引用> 多すぎてフォローしきれない。 <謎> シュライク(修羅行く)、モニータってなんなのでしょう? 抗エントロピー場 迷宮九惑星 UI AI、ウェブ、アウスターの思惑とは? 詩人が作った叙事詩は未来を予言? <その他> 漢字の多い訳文。 2019.02.24 Yahoo!ジオシティーズより移行 http //www.geocities.jp/tohoku_sf/dokushokai/hyperion.html なお、内容は執筆当時を反映し古い情報・元執筆者の偏見に基づいていることがあります by ちゃあしう
https://w.atwiki.jp/tohokusf/pages/182.html
東北大学SF研究会 短篇部会(2018/10/25) 片腕 川端康成 著者紹介 川端康成(かわばた やすなり) 1899年大阪府大阪市生まれ、茨木市育ち。代表作は『伊豆の踊子』、『雪国』、『眠れる美女』など。 言わずと知れた、日本を代表する文豪のひとり。自身の作品による日本文学への貢献はもちろん、新人発掘の名人としても知られ、三島由紀夫を見出して世に送り出したことはあまりにも有名。 派閥としては横光利一とともに新感覚派に分類され、初期では西洋の前衛文学の手法を取り入れて創作を行った。掌編小説(「掌の小説」)、浅草物(『浅草紅団』)、少女小説(『乙女の港』、中里恒子との合作と推定される)など多様な手法・作風の末に、「日本の美」と「愛」を描く作風へと至った。 68年に「日本人の心の精髄を、すぐれた感受性をもって表現し、世界の人々に深い感銘を与えた」としてノーベル文学賞を受賞。受賞記念講演では『美しい日本の私』という題で日本人の死生観と美意識を世界に紹介した。(授賞式では燕尾服を着ることが暗黙の了解とされる中、川端は紋付き袴で出席した) 72年、ガス自殺。ただし、遺書はなく、新作の執筆中に万年筆のキャップを開けたまま死んでいたので、事故死である蓋然性が大きい。(一時的にペンを置く際でも、万年筆のキャップを閉めるのは万年筆の使用者なら常識中の常識。川端ともあろうものがキャップを開けたまま離席して自殺するとは考えにくい) ちなみに、川端は目利の古美術収集家としても知られており、コレクションには死後国宝や重要文化財に指定される作品が多かった。そのため、川端の旧蔵品は一種のブランド的な価値をもち、古美術の箱書きに川端の署名があるものの価値はない場合と比べて数段も跳ね上がる。(ただし、偽物も非常に多い) 解説 解説しようと思うのだが、新潮文庫版の巻末に収録されている三島由紀夫による解説がすべて語りつくしてしまっているので、作品自体の解説はそちらを読んでいただきたい。 私の方では、私自身がこの作品を読みきっかけになった、筒井康隆による書評を抜粋して紹介したい。 「新感覚派の面目躍如たる発端であろう。だがここまでならファンタジイずれしているぼくにとってさほどの話でもない。感心したのはシュール・リアリズムを日本の感性で書いていることである。また特に驚いたのは、心おどりに上気しながら娘の右腕を雨外套のなかにかくして、もやの垂れこめた夜の町を歩く『私』に、近所の薬やの奥から聞こえてくる以下のラジオの天気予報だった。(引用部略)さすが東京帝國大學文學部、シュール・リアリズムの精神をよくぞここまで日本に写し変えたものだと僕は嘆息した。現実と非現実すれすれのはざまで勝負していて、踏み出し過ぎることがない。」 所感 上述の筒井康隆による書評を読んで、非常に気になったので読んでみた。すると『片腕』がとんでもない名作だったのであった。 名作すぎて周囲の人手当たり次第に話をして多大な迷惑をかけることになった。特に某会長に対しては何度同じ話をしたかわからない。それでも、一度読んでもらえれば、私がそのような奇行に走った理由というのも納得していただけると思う。 この作品自体も素晴らしいが、この作品の評価の半分ほどは、解説の三島由紀夫の文章にあると思う。解説者を知らずにこの解説を読んだ時、「これほど格調高く、適切にこの小説の本質を言い表しているとは、なんという天才だ。これほどの天才批評家がいれば日本文学は安泰だ」と感じて、その天才の名前を確認したら三島由紀夫だった。そりゃそうだというもので、なぜあんなにも早くに死んでしまったのか、残念でならない。 余談 紙面が余ってしまったので、部会主催者の強権を発揮して私のSF短篇ベスト10について記したいと思う。 1位 片腕 川端康成 2位 処刑 星新一 3位 生活維持省 星新一 4位 母子像 筒井康隆 5位 くだんのはは 小松左京 6位 地には平和を 小松左京 7位 殉教 星新一 8位 給水塔の幽霊 筒井康隆 9位 鞄 安部公房 10位 最後にして最初のアイドル 草野原々 どれも傑作だが、特に推したいのは小松左京『くだんのはは』『地には平和を』、筒井康隆『給水塔の幽霊』。
https://w.atwiki.jp/marisaku/pages/540.html
bgsound
https://w.atwiki.jp/trainmelody/pages/138.html
中央本線 辰野(1・3)
https://w.atwiki.jp/zgok0079/pages/250.html
時の扉をあけて 334 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/11/20 21 24 ピーター・ハウトマン「時の扉をあけて」{創元SF文庫} 時間モノが好きなのでタイトルに惹かれて買った。 こいつはスゲエ! 前半でばらまかれた伏線が、最後にはすべてきちんと説明される。 ジグソーパズルが気持ちよくはまって行く感じだ。 主人公のあまりにも過酷な運命に切なくなる。 ただ、タイムトラベルの方法は、またしても「古色蒼然とした館」というのが 気に入らないなあ。